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リズム歌謡

00030002000101炎のように燃えようよ♪ ’64年8月、橋幸夫の「恋をするなら」がリリースされます。イントロからラッパ隊全開のこのナンバーがそれまでの青春歌謡の流れを変えます。この曲の主な特徴を挙げると「従来の青春歌謡に比べてアップテンポ」「歌が始まっても演奏が後ろに引っ込まない」「カバーポップスで用いられた(ロック的な)手法を巧みに取り入れている」という事でしょうか。とにかくそれまでには無かった「日本製のロック」が作詞:佐伯孝夫・作曲:吉田正のコンビによってもたらされたのです!佐伯・吉田コンビはその後も9月に「ゼッケンNo.1スタートだ」11月には「CHE CHE CHE(チェッ チェッ チェッ)」と更にパワーアップしたナンバーを発表します。一連のナンバーに共通しているのは、カバーポップスやウエスタン調の歌謡曲と違って洋楽的なメロディーを直接取り入れるのではなく、日本的なメロディーにロック的な演奏の手法を融合させてビート感を出す、という斬新な特長を持っているところです。
橋幸夫は更にこの手のナンバーを数多く吹き込み、いつしか一連のサウンドは「リズム歌謡」と呼ばれるようになります。以下、私の気に入っているナンバーをいくつか取り上げておきます。(カッコ内は作曲者)

 「恋のインターチェンジ」’65(藤家虹二)「すっとび野郎」’65(平川浪竜)「あの娘と僕(スイム・スイム・スイム)」’65(吉田正)「僕等はみんな恋人さ」’65(いずみたく)「恋と涙の太陽(アメリアッチ)」’66(吉田正)「恋のメキシカン・ロック」’67(吉田正)「思い出のカテリーナ」’67(すぎやまこういち)「虹のレークタウン」’68(すぎやまこういち)

リズム歌謡の好敵手として、「御三家」のひとり、西郷輝彦も忘れてはなりません。こちらは橋幸夫から遅れること1年、’65年7月に「恋人ならば」(詩・曲:米山正夫・編曲:重松岩雄)を最初の「リズム歌謡」としてリリースしています。一連の橋幸夫のリズム歌謡と同様の手法で作られた小気味いいアップテンポのナンバーで、西郷輝彦は元々洋楽志向だったこともあり、その歌唱には一点の翳りもありません。次にリリースされたのがイントロでのファルセットが印象的な「星娘」(’65年9月詩・曲:浜口庫之助・編曲:小杉仁三)で昭和30年代からの洋楽的なメロディーメーカーの第一人者である浜口庫之助のセンスが光るナンバーです。’65年12月リリースのやはり小気味いいアップテンポの佳曲「この虹の消える時にも」(作曲:きたはらじゅん)を挟んで、音楽通の間で「幻の名曲」として名高い「西銀座五番街/恋のGT」(両面とも詩・曲:米山正夫・編曲:重松岩雄)が’66年1月にリリースされます。(私はこの2曲が聴きたい為に「西郷輝彦ゴールデン・ボックス」を大枚1万円!を投じて購入しました。)前者は’66年1月リリースを意識した「Sixty-six」というコーラスが印象的な引き摺るようなリズムのナンバーで、後者はカーレースをテーマにした、迫り来るようなアップテンポのナンバーです。どちらの楽曲も大変水準が高く、「幻の名曲」の評判に違わぬナンバーです。そしてもう1曲ぜひ取り上げておきたいのが、’66年10月にリリースされた「傷だらけの天使(エンジェル)」(詩:我修院健吾・曲:銀川晶子・編曲:小杉仁三)です。ブルーコメッツを彷彿とさせるイントロのドラムとキーボードが印象的で、曲全体をリードしています。情緒過多とも言えるエキセントリックな歌詞を歌いあげる西郷輝彦の熱唱が演奏に上手くマッチした印象的なナンバーです。同名映画の主題歌にもなっていますので、以前の記述「歌謡映画IN日活(その2)」も併せてご参照いただければ・・

この他にも私の気に入っているナンバーを記しておきます。
「星のフラメンコ」’66(浜口庫之助)「月のしずく」’68(五代けん)「星のフィアンセ」’68(小杉仁三)

もう1曲、印象的な「リズム歌謡」に三田明の「アイビー東京」’66(詩:白鳥朝詠・曲・編曲:吉田正)があります。こちらもアップテンポのイカしたナンバーなのですが、「何故アイビー(当時流行した大変ベーシックなファッションで、私と「モナムール!歌謡ポップス」の運営者である、とろりん村のとろりさんは、お互いにこのファッションの信奉者なのです。)なのに、カレッジ・フォークで無く、リズム歌謡なのか?」という提起を目にすることがあるのですが、私の推測するところでは制作サイドがアイビーというファッションの概念を知らずに、女性向きのニューモードの一つか何かだろう、という憶測で作られた為、このようなカッコいいサウンドが出来上がったのではないか、と邪推しています。勘違いが惹き起こした珍現象が却って上手く作用した、と思えてなりません。

*写真は上段左から西郷輝彦1・2橋幸夫1、下段が橋幸夫2です。

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Comments

やすしさんご無沙汰してます。

Posted by: あみぞー | February 09, 2005 at 01:27 PM

もしや、あみちゃまでは?
Spiritsはなんとか存続してますよ。
またお会いしたいですね。

Posted by: ヤスシ | February 09, 2005 at 02:36 PM

ヤスシさん・・お邪魔いたします。「リズム歌謡」・・僕も大好きです。「三田明」の「アイビー東京」は良いですね。でも 僕が「カラオケ」で歌うのは「恋人ジュリー」なんですが。(笑)これからも よろしくお願いいたします。

Posted by: よっちゃん | June 08, 2005 at 08:31 AM

よっちゃんさん、ようこそお越しくださいました。
「恋人ジュリー」聴いた事がないのですが、
良さそうですね。こんど聴いてみようと思います。
「想い出のカテリーナ」はカラオケに入っていないので、
一人寂しくギターを弾きながら歌っています。(笑)
こちらこそ、よろしくお願いします。

Posted by: ヤスシ | June 08, 2005 at 12:50 PM

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Posted by: hack facebook account 2014 online | February 28, 2015 at 09:22 AM

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