« January 2005 | Main | June 2005 »

GS(その2)

maria1maria2私が最初に買ったレコードは以前にお話しましたが、その次に買ったのがブルーコメッツの「マリアの泉」’67(詩:万里村ゆき子・曲:井上忠夫・編曲:森岡賢一郎)です。当時小学校5年生でしたが、その頃毎日のようにGSがテレビでかかっていて、自然に覚えたような気がします。ドラマチックなストリングスにベースを強調したリズムセクション、女性ならではの優雅で、ちょっぴり感傷的な歌詞を乗せた哀愁味溢れるメロディー、これらが相まって素晴しい楽曲に仕上がっています。スパイダースの「太陽の翼」と共に今も変らない愛唱曲の一つです。

日本人の手になるオリジナルナンバーをメンバー自身が歌い、演奏するGSという新しいムーブメントのもう一つの担い手となったのがブルーコメッツです。
メンバーはジャッキー吉川(リーダー・ドラム)小田啓義(キーボード)高橋健二(ベース)井上忠夫(サックス・ヴォーカル)三原綱木(ギター)の5人で、’50年代からカバーポップスのバックバンドとしての長いキャリアを経て’66年3月に「青い瞳」(詩:橋本淳・曲:井上忠夫)でデビューします。いかにもジャッキーさんらしいドラムのロールで始まるこのナンバーは、北欧を意識したという寂寥感を漂わせるメロディーに、小田チンのオルガンのリフが印象的なバランスの良いビートサウンドに乗って、TV番組にリクエストが殺到するなどのヒットになります。もちろん、ブルコメならではの独特のコーラスワークが楽曲を引き締めているのは言うまでもありません。英語詩は当時TV番組のプロデューサーをしていた、すぎやまこういちがアシスタントの橋本淳に依頼したものだそうです。
「青い瞳」のヒットに気をよくして、同年7月には日本語盤もリリースされ、ブルーコメッツの名声が確立されていきます。
9月にはブルーシリーズ第2弾として「青い渚」(詩:橋本淳・曲:井上忠夫)がリリースされます。
前作以上に哀愁味を強めたナンバーで、メロディーは「月の砂漠」を意識して作られたものとか。My lonley first loveという歌詞は制作サイドの日本語で、という強い意向をメンバーがどうしても英語で行くと譲らなかったそうです。イントロのベースとそれに続くオルガンのリフが絶妙です。
12月にリリースされた「何処へ」(詩・曲:万里村ゆき子)は同名TV番組の主題歌ですが、「マリアの泉」の作詞者である万里村ゆき子が詩・曲の両方を担当している点に要注目です。
B面の「センチメンタル・シティ」(詩:橋本淳・曲:すぎやまこういち)はタイトルどうりの感傷的な歌詞を力強いバッキングが支える佳曲です。1分52秒という異色の短さを感じさせないテンポのいいナンバー。
’67年3月に特大ヒットとなる、「ブルー・シャトウ」(詩:橋本淳・曲:井上忠夫・編曲:森岡賢一郎)がリリースされます。覚えやすいメロディーを持つ哀愁味満点のナンバーは同年の日本レコード大賞にまで輝いたそうです。当時の小学生の間で「森トンカツ泉ニンニク」なんていう替え歌が大流行しました。(笑)
B面の「甘いお話」(詩:ささきひろと・曲:小田啓義)はキーボードの小田チンによる、ロマンティックなナンバー。

6月に前述した「マリアの泉」がリリースされます。B面の「白い恋人」(詩:万里村ゆき子・曲:小田啓義)は小田ワールド全開!のドリーミーなナンバーで、心地よい眠りにいざなってくれます。(笑)
9月にリリースされた「北国の二人」(詩:橋本淳・曲:井上忠夫)は北海道を舞台にイメージしたナンバーで、サビの「強く強く」というフレーズが印象的です。B面の「銀色の波」(詩:橋本淳・曲:三原綱木)はブルコメのアイドル(笑)三原綱木が初めて作曲したナンバーで、迫り来るようなサビが印象的です。

'68年以降、日本調に重きを置きすぎた為、徐々に低迷していくのですが、「草原の輝き」’68、「海辺の石段」’69、「雨の賛美歌」’71(いずれも作曲:井上忠夫)といった往年の輝きを見せる作品を残しているのは、サスガです。

個性的なアーティストの集団のスパイダースに対し、職人芸の塊、といった趣のブルーコメッツ。両巨頭を聴き比べるのも楽しいんじゃないかと思います。

| | Comments (5) | TrackBack (0)

« January 2005 | Main | June 2005 »